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南島俘虜記

青年団・こまばアゴラ演劇学校'無隣館'卒業公演「南島俘虜記」観劇してきました。平田オリザさんの作・演出です。平田オリザさんの作品は、代表著書の、「幕があがる」や、「分かりあえないことから」などを読んでとても気になっていたので、やっと観れてよかったです。
劇場内はぐるっと葉っぱが飾り付けてあって、入った瞬間、作品の世界観に引き込まれる感じです。開演前から役者さんは舞台上にいて、けっこうモゾモゾしたりとかしてました。小道具や衣装も絶妙にボロボロで、あと俳優さんは素足だったんですけど足の裏が汚かったりして、平田さんはリアルを追及する人なんだなあと思いました。
作品の舞台は近未来の架空の戦時下で、捕虜になった兵隊さんたちがグダグダとおしゃべりします。それはもうグダグダです。ひたすら喋りつづけます。でもときどき、ピタッと話が止まって、気まず〜い緊張した空気になります。捕虜になってプライドもなくただグダグダしているだけかのような登場人物が、ほんの少しだけ抱えている苦しみが見える瞬間です。
役者さんたちは皆、普通に、「リアル」に喋っています。平田オリザさんが提唱している'現代口語演劇理論'というやつです。舞台の上で普通に喋るって、実はけっこう難しいことです。役者さんは全員自然で、ああ上手いなあと観てて思いました。
役者さんは上手いけど、作品自体はべつに感動とかしないし、「ふーん」って感じでした。たぶん嫌いな人はきらい。ただ、登場人物たちのその後をめちゃめちゃ考えてしまいます。それはやっぱり平田さんの脚本・演出と役者さんたちの演技で、登場人物の姿が舞台に立ち上がっているからだと思います。6月に吉祥寺シアター青年団の公演があるらしいので観に行こうと思っています。